極低バックグラウンド素粒子原子核研究懇談会

日時:2013年4月23日(火),24日(水) 場所:富山市「富山商工会議所」10階



2013年4月23・24日 (於富山商工会議所)

懇談会のプログラム,スライドはこちらです


開催主旨

今もなお実現していない原子核・素粒子物理の大きな課題として、ニュートリノ レス2重ベータ崩壊の発見と暗黒物質の直接検出があり、現在、世界中で激しい 競争が繰り広げられています。 これらの検出感度を上げるためには、新しい工夫が必要であることはいうまでも ありませんが、すでに、数100kgからtonスケールのターゲット質量が必要な段階 に入ってきています。
神岡の地下においても、ニュートリノレス2重べータ崩壊の発見を目指す KamLAND-Zen、CANDLESが行われており、また、DMに関してはXMASS、NEWAGEが進展 しています。また、国内各研究機関においても、関連した様々な開発研究が進んで います。これらの実験は、低エネルギーのニュートリノ検出実験と同様に極低バッ クグラウンドを必須とするという共通点をもっており、技術的要件を共有するこれ らの分野の研究者が有効な協力をしなければ、大規模化が必須となる今後の国際競 争に対応することはできません。
この為,これらの分野で研究を進める国内研究者が、
1)国際競争の中での各プロジェクト(R&Dを含む)の現状と将来の展望、必要なリソースの理解
2)関連する実験技術に対する情報共有
3)分野全体での効率的かつ競争力のあるロードマップの構築
4)予算要求を含むプロジェクト実現への共同歩調
5)長期的な競争力を維持するための多様性を担保したR&Dの積極的推進と支援
6)’コミュ二ティー’の拡大を含む人材交流の活性化と人材育成
7)国際共同実験の進め方
など、を共通の認識として、議論、推進して行く必要があるのではないでしょうか。
今回、極低バックグラウンド素粒子原子核実験談話会では、単なる研究会ではなく、 以上のような観点のもと、目的を共有する、ある種のコンソーシアム形成を見据えた 議論をおこない、今後も、研究会を継続したいと思います。

発起人:井上邦雄(東北大)、岸本忠史(大阪大)、鈴木洋一郎(東京大)

世話人:古賀真之、中村健悟、池田晴雄(東北大)
能町正治、吉田斉、梅原さおり(大阪大)
山下雅樹、中畑雅行(東京大)