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C01 超新星背景ニュートリノ観測による星形成の歴史の研究 

研究目的

 本計画研究「超新星背景ニュートリノ観測による星形成の歴史の研究」(C01)では、 スーパーカミオカンデ(SK)にガドリニウムを導入するために必須な低放射能技術開発と超新星 背景ニュートリノの理論開発を同時に進める。
 実験研究としては、計画研究「極低放射能技術」(D01)との連携により、ガドリニウム(Gd) 化合物からウラン、トリウム、その娘核種を0.3mBq/kg(Gd)以下まで取り除く開発研究を行う。
 理論的な研究としては、重元素量の進化に伴う星形成率や初期質量関数などの変化を考慮し た超新星背景ニュートリノのスペクトル計算を行う。 これまでに受けた研究費と成果・準備状況:基盤研究(S) [H21-25 年]により、200 トンGd 入り 水チェレンコフ装置へのGd 導入と検出器稼働は可能になった。中間評価[H24 年10 月]でも評 価(A)を得た。SK へのGd 導入の準備はできている。 期待できる成果:本研究により、SK へのGd 導入が可能になり、宇宙の初期から現在に至るま での超新星爆発起源のニュートリノ(超新星背景ニュートリノ, 以下SRN と略)の低閾値での 観測が可能になり、星形成の歴史解明研究が開始できる。現在でもSK はSRN には世界一の感 度(信号の2-3 倍の上限値)を持っており、他の実験に1 桁以上の感度の差をつけているが、 この計画研究により、SK は世界初のSRN 発見に向け、先陣を切ることができる。また、この 理論研究開発により、SRN 観測データが実験で得られた際に、星形成史モデルの妥当性を詳し く議論できるようになる。 成果公開・発信:論文発表、領域Web 公開、高校生・一般へのアウトリーチ活動にも努める。

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研究計画 

 本計画研究C01 では、D01、C02 班と連携して以下の4 項目を行う。
H26 年度:
 1)ガドリニウム化合物溶液用ラドン検出器を製作する。 このシステムでは、ガドリニウム化合物を約1立方メートルの水に溶かし、その際に混入し た不純物を取り除く前処理を行った後、溶液から湧き出してくるラドンを測定する。ラドン測 定技術についてはD 班との共同開発が必要である。
2)重元素量と親星の質量を考慮した超新星背景ニュートリノスペクトルを計算する。 これまでの超新星背景ニュートリノ(SRN)の理論計算を、より現実的なものへアップデートす るために、実際の星の質量分布を基に、さまざまな質量の星の爆発で放出されるニュートリノ スペクトルの計算を行う。
H27 年以降:
3)放射性不純物除去樹脂を選定しSK に導入する。 1)で開発したシステムを用いて、開発した樹脂の放射性不純物除去能力の測定を行い、実 験の要求である、0.3mBq/kg(Gd)を可能にする樹脂を選定する。そして、SK へ導入するシステ ムの設計・建設を行い、低エネルギー閾値でのSRN 観測を開始する。
4)宇宙進化に伴う星形成モデルを構築し、観測データとの対応付けをする。 宇宙進化に伴う重元素量や星形成率の変化に関する最新の結果を取り込み、SRN の量及びエネ ルギースペクトルの計算を行う。


メンバー

  • 研究代表者:
    – 作田 誠(岡山大学 自然科学研究科)
  • 研究分担者:
    – 池田 一得(東京大学 宇宙線研究所)
    – 鈴木 英之 (東京理科大学 理工学部)
  • 連携研究者:
    – 中畑 雅行(東京大学 宇宙線研究所)
    – 関谷 洋之 (東京大学 宇宙線研究所)
    – 中里 健一郎 (東京理科大学 理工学部)
    – 住吉 光介 (沼津工業高等専門学校 その他部局等)
    – 小汐 由介 (岡山大学 自然科学研究科)

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