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C02 近傍天体ニュートリノ包括的観測体制の構築と天体活動の研究 

研究目的: 本研究の目的は, ベテルギウス, 太陽や地球など近傍天体起源のニュートリノを観測を通じて, 我々を形作る元素が天体内部でどのように作られるかや地球の熱源, 宇宙の歴史のまさに「今」を究明する. 特にベテルギウスなど近傍超新星爆発に焦点を当てて, 超新星爆発前に放出される前兆ニュートリノと全種類の超新星ニュートリノを観測して超新星爆発にいたる天体活動を解明する. そのために, 神岡の極低バックグランド下で稼働する3台のニュートリノ検出器 ( Super-Kamiokande, KamLAND, XMASS) を同時かつ相補的に活用する体制を構築する. なかでも, KamLANDは世界で唯一, 爆発前のケイ素燃焼反応起源(前兆)ニュートリノを検出する能力を持っている. 本研究では, 近傍天体ニュートリノ観測, 前兆ニュートリノを用いた速報体制構築, 近傍超新星爆発時に対応したデータ取得系の強化,  及びそれらに関連する理論的研究を行う.

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図: 近傍超新星爆発に対する3検出器連帯のイメージ


研究計画:

  • 前兆ニュートリノを用いた速報体制確立 KamLAND から Super-Kamiokande (以下, SK) 及び XMASS に対する前兆ニュートリノ検出の 速報を配信する体制を整える. これにより, SK と XMASS は万全の体制で超新星ニュートリノ観測 へ挑む事が出来る. また, 最新の恒星進化モデルや天文観測の結果に基づく, 前兆ニュートリノモデルを構築し, SK とC01と連帯してGADZOOKSでの検出可能性を 評価する. 可能であれば KamLANDとSK (まはたGADZOOKS) の2段階速報体制を目指す. さらに, 速報は神岡内部で閉じず, 世界的に公開する.
  • データ取得系強化 現在のデータ取得系では近傍超新星爆発のような超高頻度イベント (約 10 秒程度で 100 万–1 億 イベント) を想定していない. そこで, システムを破綻させることなく動かすためにデータ取得系 の強化を行う. SK では既に開発した専用データ取得系のインストールとコミッショニングを行う. KamLAND と XMASS では、それに充分対応できる新型エレクトロニクスを開発する.
  • 近傍天体ニュートリノの観測: ベテルギウスなどの近傍超新星爆発の発生に備えた準備と並行して, 太陽ニュートリノや地球ニュートリノの観測を続ける. 特に, KamLANDでは原子力発電所の停止期間中に最大限の観測を行い, 地球ニュートリノ観測を通じて地球の熱史に関する情報を最大限引き出す.
  • 理論研究 最新の天文観測や恒星進化モデルの発展を考慮した詳細な前兆ニュートリノ発生モデルを構築する. また, 観測した前兆ニュートリノや超新星ニュートリノから効率的に天体活動の研究を行うための解析方法の開発も行う.

メンバー:

  • 研究代表者:
    – 石徹白 晃治 (東北大学ニュートリノ科学研究センター)
  • 研究分担者:
    – 梅田 秀之 (東京大学理学(系)研究科(研究院))
    – 平出 克樹 (東京大学 宇宙線研究所)
    – 戸村 友宣 (東京大学 宇宙線研究所)
  • 連携研究者:
    – 丸藤 祐仁 (東北大学ニュートリノ科学研究センター)
    – 池田 晴雄 (東北大学ニュートリノ科学研究センター)

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