文部科学省 科学研究費助成事業 学術変革領域研究(A)

極稀事象で探る宇宙物質の起源と進化
新たな宇宙物質観創生のフロンティア

計画研究 E01:物質の起源と宇宙の進化を解き明かす理論研究

 本計画研究では、(1)物質反物質の非対称性の起源、(2)ニュートリノ質量の起源、(3)暗黒物質の正体、という、素粒子論および宇宙論に残された 3 つの大きな謎の解明のための理論研究を行います。この目的のために、素粒子模型構築、宇宙シナリオ構築、および実験班と連携した理論計算を行い、領域内を有機的に統合することに貢献します。
 (1)および(2)の解明のため、シーソー機構とレプトジェネシスにより,ニュートリノ質量と物質反物質の非対称性が生成される可能性に注目します。0ν2β崩壊の測定による素粒子模型への示唆を明らかにし、A01およびA02班と連携します。(3)の解明のために、B01、B02、B03班と連携し、暗黒物質の総合的な理論研究を行います。WIMPシナリオについて、最新の知見を取り入れて可能な素粒子模型とその検証方法を議論します。直接探索実験が困難な軽い暗黒物質について、新奇な探索方法を研究します。B02班と連携し方向感度のある直接検出実験のための理論計算も行います。非WIMP暗黒物質の代表例であるアクシオンについて、B03、E02班と連携して現象論的側面を研究し、理論的な側面についても理解を深めます。さらに、インフレーションを含めた素粒子模型および初期宇宙のシナリオを議論します。

メンバー

代表者

佐藤亮介 Ryosuke, SATO


大阪大学 准教授
総括・アクシオン


分担者

濱口幸一 Koichi, HAMAGUCHI


東京大学 准教授
反物質消失の理論


松本重貴 Shigeki, MATSUMOTO


東京大学 教授
暗黒物質理論


長尾桂子 Keiko, NAGAO


岡山理科大学 講師
暗黒物質理論


柳田勉 Tsutomu, YANAGIDA


東京大学 客席上級科学研究員
素粒子模型構築

はじめに

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